Q.01高圧ガスの容器の種類(大きさ)はどのようなものがあるか。
A
一般的な高圧ガス容器の大きさと種類は下記の通りです。
ガス量 |
内容積 (L) |
外径 (mm) |
容器長さ (mm) |
全長 (mm) |
容器質量 (kg) |
総質量 (kg) |
O2(m3) |
CO2(kg) |
0.15 |
0.7 |
1.0 |
76.3 |
330 |
415 |
2.5 |
3.0 |
0.18 |
0.9 |
1.25 |
76.3 |
390 |
475 |
3.0 |
3.5 |
0.3 |
1.5 |
2.1 |
101.6 |
365 |
450 |
3.5 |
4.0 |
0.5 |
2.5 |
3.4 |
101.6 |
560 |
645 |
5.0 |
5.5 |
0.5 |
2.5 |
3.4 |
139.8 |
325 |
463 |
5.5 |
6.0 |
1.0 |
5.0 |
6.8 |
139.8 |
570 |
708 |
8.5 |
9.0 |
1.5 |
7.5 |
10.1 |
139.8 |
810 |
948 |
11.5 |
12.0 |
2.0 |
10.0 |
13.4 |
165.2 |
795 |
933 |
15.0 |
15.5 |
3.0 |
15.0 |
20.1 |
190.7 |
885 |
1023 |
23.0 |
23.5 |
Q.02酸素は爆発するのか。
A
酸素は、可燃性ではなく助燃性(支燃性)であり、物質が燃えることを補助します。
酸素濃度が高くなると、燃焼速度が速まります。
また、有機物や可燃物が純酸素と接するとほとんどの温度、圧力で酸素と激しく反応し、爆発を起こす危険性があります。
Q.03ガスを使用したいが、ガス溶接の資格は必要なのか。
A
日本でガス溶接の業務を行うためには、労働安全衛生法と関連政令・省令に基づく講習を受け、ガス溶接・ガス切断について習得する必要がある。
労働安全衛生規則第83条でガス溶接技能講習規則が規定されており、そのカリキュラムに沿って学科講習と実技講習が行われている。
また、日本で大規模なガス溶接装置(アセチレン溶接装置(カーバイトからアセチレンガスを発生させるもの)またはガス集合溶接装置)を設置する際は、ガス溶接作業主任者を置く必要がある。
資格は、ガス溶接技能講習を受け、所定の実務経験を積んだ者が試験を受けて習得する、厚生労働省所管の免許である。
Q.040.3m3の医療用酸素を毎分2リットル使用しているが、どのくらいの時間使用可能ですか。
A
0.3m3=300リットルとなるので 300÷2=150分→2時間30分は使用可能。
メーカーでは2.1リットル容器と呼ぶので2.1リットル容器の使用時間
2.1×14.7MPa÷0.1MPa=308.7リットル
308÷2=154分 2時間34分使用可能
使用可能時間概算表(あくまで目安として)
流量毎分 |
0.5L |
1.0L |
1.5L |
2.0L |
容量 |
容積 |
0.15 |
1L |
300分 |
150分 |
100分 |
75分 |
0.2 |
1.3L |
400分 |
200分 |
133分 |
100分 |
0.3 |
2.1L |
600分 |
300分 |
200分 |
150分 |
0.4 |
2.7L |
800分 |
400分 |
266分 |
200分 |
0.5 |
3.3L |
1000分 |
500分 |
333分 |
250分 |
※流量が2.5L、3.0Lなどの場合は、0.5Lを基準に、2.5Lなら0.5Lの5倍消費するので使用可能時間は1/5になるので300×1/5=60分(0.15の場合)
Q.05日本薬局方酸素ガスの空容器を返却時、残ガスがある状態で返してくださいと言われましたがなぜですか。
A
日本薬局方酸素ガスは、返却時、残ガスを微量に出しながら異臭や水分の有無を確認致します。
返却時バルブが開いている状態ですと、中に他のガスが混入する恐れがあるためです。
圧力で0.2MPA(バルブを開いたときに音がする程度)は残した状態で返却頂きます様ご協力をお願いします。
Q.06ガスボンベを開けて使おうとしたら、固くて動きません。どうしたらいいでしょうか?
A
すでに「開」になっている可能性があります。
だいたい、下記の3パターンのどれかに当てはまると思いますが、
- バルブを真上から見てください。
- 時計回りに回して動くかどうか、確かめてみてください。
- それでも動かないときは、お電話ください。
※決してレンチ等、無理にこじ開けたりしないようにしてください。
Q.07携帯用酸素ボンベは、どこを持てば良いですか?
A
ボンベや付属品に負担になるような持ち方をしないで下さい。
(ボンベの胴部などを持つようにしてください)
Q.08容器を横にしてはいけないのはなぜですか。
A
液化ガスは横にすると液体がバルブから出る可能性があります。
液体が気化すると急激に体積や圧力が上昇し危険です。
液化ガスの例:LPガス、炭酸ガス、塩素ガス、アンモニア、塩化水素など
その他:溶解アセチレンガスは、容器内部から触媒が出る可能性があるため立てて保管、使用してください。
Q.09医療用と工業用、食添用は違うのですか。
A
はい。
高圧ガスという意味では同じですが、用途に応じて適正に管理したガスを使用しています。
通常の高圧ガス保安法に加えて医療用は薬事法、食添用は食品衛生法により管理しています。
溶接用の炭酸ガスは飲料用に使用できませんのでご注意ください。
Q.10容器置場に規定はありますか。
A
あります。酸素などの保管には以下の4点に御注意ください。
- 立てたままの状態で保管(チェーン等で転倒防止)
- 直射日光を避ける
- 高温にならない40度以下の場所
- 周囲2メートルは火気厳禁
Q.11アセチレンガスの貯蔵は何kgまでか。
A
消防法第9条の2第1項ではアセチレンガスは40kg未満
それ以上貯蔵する場合は消防署に届け出が必要となります。(岩手県の場合)
Q.12携帯用酸素ボンベ使用中は、喫煙場所や火気からどの位離れたら良いですか?
A
2m以上離れてください。危険ですのでタバコは絶対に吸わないでください。
Q.13携帯用酸素ボンベは、自宅のどのような場所に保管したら良いですか?
A
転倒や上部からの物の落下にも注意して直射日光を避け、高温にならない40度以下の場所に保管して下さい。
Q.14ガス容器(ボンベ)の開閉時に気をつける事はありますか。
A
開ける時はゆっくりと開けて下さい。
容器(ボンベ)のバルブを急激に開くと、酸素は断熱圧縮により調整器の中で数百℃になります。
高温の純酸素中に微量の油分やゴミなどの可燃性物質が存在すると爆発的な燃焼をひき起こします。
Q.15工業用酸素の充填をお願いしたいのですが、どのくらい時間かかりますか。
A
容器を預かった、翌日の夕方であれば確実です。
工業用酸素ガスの充填は1日1~2回です。一連の作業が終わるまでにだいたい5時間以上かかります。
また、耐圧検査切れ容器の場合は、検査後充填となりますので翌日のお渡しは出来ません。
Q.16酸素ガスはどのようにして作られているのですか。
A
大気中の空気を回収、圧縮して製造します。
圧縮後、冷却すると液体状になりその後、主に酸素、窒素、アルゴンガスなどに分離させながら製造します。
Q.17液体窒素を使ってみたいです。容器はないのだけれど借りられますか。
A
申し訳ありません。液体窒素を入れる容器の貸し出しは行っておりません。
お客様にご購入いただくなどしてご準備をお願いします。
また、弊社でも取り扱いがありますので、ぜひご相談ください。
Q.18酸素ガスボンベの取り出し口が2種類あると聞いています。現在、自分の容器がどちらの種類に入るか電話で聞くときはどう話したらいいですか。
A
酸素ガスボンベの取り出し口は、オスねじと、メスねじがあります。
電話では、下記の様にお話しください。
※取り出し口がオスねじの時 「ボンベの口金(口金)がオスねじです」
※取り出し口がメスねじの時 「ボンベの口金(口金)がメスねじです」
Q.19風船100個詰めるには、ヘリウムガスはどれ位必要ですか?
A
下記の早見表を参照し、それぞれのサイズの風船に必要なヘリウムガスの量にロス分を足して個数をかけて計算します。
(例)9インチの風船100個x(7L x
1.1)=770L
必要なヘリウムガスの量(1m3 = 1000L)
ゴム風船のサイズ |
充填後の直径 |
ヘリウムガスの量(1個) |
平均浮遊時間 |
9インチ |
9インチ |
7L |
6〜8時間 |
23cm |
11インチ |
11インチ |
15L |
10〜12時間 |
28cm |
16インチ |
16インチ |
42L |
20時間 |
41cm |
11インチ ハート |
11インチ |
10L |
8〜10時間 |
28cm |
※上記のデータは、おおよそのもので実際は気温や湿度等の条件によって異なります。
ヘリウムガスには温度が高ければ膨張し、低ければ収縮する性質があるので、同じ大きさの風船でも気温が高い時と低い時では膨らむ大きさが違ってきます。
※ヘリウムガスを充填する際や風船の口を結ぶ際にガスが漏れることもありますので、予め多めに用意しておくことをおすすめします。
Q.20高圧ガスを運搬する際に必要な資格、例えば危険物とか持っていないと出来ないのですか。また、注意点はありますか。
A
高圧ガス移動監視者又は高圧ガス製造保安責任者の資格が必要な場合があります。
該当するのは次のいずれか
- 圧縮ガス
- 容積300m3以上の可燃性ガス、酸素ガス
容積100m3以上の毒性ガス
- 液化ガス
- 質量3000kg以上の可燃性ガス、液化酸素
質量1000kg以上の毒性ガス
- 特殊高圧ガス
- アルシン、ジンラン、シボラン、セレン化水素、ホスフィン、モノゲルマン、モノシラン
車両の前後に警戒標(高圧ガスステッカー)を掲げ、積載ガスに応じたイエローカードと防災工具、消火器(有効期限内で適正能力のもの)を携行する必要があります。
Q.21ガス切断器を使用中、逆火して炎が消えてしまいます。中切・A切火口の正しい取り付け方を教えてください。
A
1のナットを2側いっぱいに回し、図の状態で吹管に取り付けます。(図1-1・図1-2)
奥いっぱいに差し込んだ時、図のように吹管と火口の間からネジ山が少し見えます。(図2)
1のナットを吹管方向に締めて完成です。(図3)
(開封時)
(図1-1)
(図1-2)
(図2)
(図3)
Q.22溶接棒に使用期限はありますか。
A
定められた使用期限はありませんが、メーカー保証は2年となります。
湿気により溶接不良を起こす可能性がありますので、開封後はなるべく早く使い切ることをお勧め致します。
Q.23溶接棒や溶接ワイヤーをどれくらい消費するか、求める計算式などはあるのか。
A
下記のような計算式を用いて概算使用量を求めることができます。
(画像クリックで拡大表示)
Q.24半自動溶接のワイヤーって、何mあるのか。
A
ソリッドワイヤー 1.2mm 20kg巻で約2,380mです。また、参考までに各ワイヤー径とワイヤー長さは下記の通りです。
ワイヤー径(mm) |
0.9 |
1.0 |
1.2 |
1.4 |
1.6 |
ワイヤー長さ(m) |
4,350 |
3,390 |
2,380 |
1,740 |
1,260 |
Q.25アセチレンの切断火口はどれくらいの厚さを切断できるのか。
A
中切火口とA切火口によって切断する厚さが変わってきます。
中切火口は板厚3mm~30mmまで可能です。A切火口は3mm~80mmまで切断する事が出来ます。
メーカーによって多少違いますが、薄い鉄板などは中切火口を使用し、厚い鉄板はA切火口を使用したほうが良いと一般的に言われています。
切断板厚 |
NO.1 |
NO.2 |
NO.3 |
中切火口 |
3~10mm |
10~20mm |
20~30mm |
A切火口 |
3~15mm |
15~40mm |
40~80mm |
※ご注文の際は、例:中切火口NO.2 などとお申し付けください。
Q.26容器が検査切れかどうやったら分かりますか。
A
(画像クリックで拡大表示)
容器製造年月
容器記号番号
図の場合、製造97年4月→5年検査 直近13年1月なので検査必要
Q.27溶接する時の、溶接棒を頼みたいのだけれど、種類が良く分からないので教えてほしい。
A
(画像クリックで拡大表示)
Q.28ステンレスと鉄は溶接できますか。
A
できます。アーク溶接機の場合は溶接棒で、半自動溶接機の場合は溶接ワイヤーで各メーカーで出しています。
溶接棒の場合 ステンレス×鉄の場合 ○○309 や○○39と表示があります
ワイヤーも同じです。ステンレス×ステンレスの場合 ○○308 や○○38と表示があります。
※○○にはアルファベットが入ります
Q.29溶接作業と塗装作業に同じマスクを使用しても大丈夫ですか。
A
同じマスクは使用できません。
溶接時は対粉塵用の防塵マスクを使用します。
塗装作業には対有機溶剤用の防毒マスクを使用します。
溶接で使用する際は国家検定規格『DS2』以上の防塵マスクを使用下さい。
Q.30エアー工具の保管、手入れはどうしたら良いですか。
A

工具を使用しない時は湿気の少ない場所にて保管してください。
使用したままの状態で置きますと空気中の湿気が本体内部に残っており
錆が発生しやすくなりますので、作業終了後は工具のカプラから機械油ISO
VG-10を注油して少し作動させたのち保管をお勧めいたします。
Q.31コンプレッサの選定手順を知りたい。
A
- 出力を決める。(設備全体の使用空気量を知る、常用圧力を調べる)
- タイプを選ぶ(レシプロ、オイル給油式、オイルフリーなど)
- 周辺機器を選定(空気タンク、エアドライヤ、フィルタ、減圧弁)
その他配管の長さなどにより条件が変わりますので、一度ご連絡下さい。
Q.32バルブに傷がつきましたが、充填可能ですか。
A
充填できません。容器やバルブに傷やへこみがある場合は点検し安全を確認した後に充填します。費用がかかる場合がありますので、事前に連絡します。
Q.33保護帽(ヘルメット)の交換の目安はありますか。
A
使用期間の長くなっている保護帽は安全の為、異常が認められなくても交換をお勧めします。
- 5年以内 FRP製
- 3年以内 ABS、PC、PE製
- 1年以内 着装体
Q.34逆火防止器はつけないとだめなのか。
A
逆火防止器(乾式安全器)は高圧ガス保安法一般則第60条13号により溶切断に使用する可燃性ガスに適用されます。(アセチレンガス、LPガス等)酸素ガスは義務ではありませんが、圧力も高いことから取付をお願いしております。また、逆火防止器は1年に1度の定期自主検査と、3年に1度のメーカー点検が必要です。自主検査承りますので、ご連絡頂きます様お願いします。
Q.35いつも使っている半自動溶接機の部品を頼みたいのですが、部品の名前がわかりません。
A
※図はトーチ先端部の拡大です。
トーチにも種類がありますのでメーカー名、型式をお知らせください。
Q.36グラインダーが熱くなって持てません。でも使いたい。どうしたらいいでしょうか?
A

しばらくの間、グラインダーを空転させてください。
その際、空気の通り道である下記2か所をふさがないようにしてください。
Q.37グラインダーの部品(砥石を押さえる所)ほしいんだけれど、なんと伝えればわかりますか?
A

まず、メーカー名と型式が分かれば教えてください。
その上で、
- 本体と砥石の間に入るナットとお伝えください。
- 一番最後につけるナットとお伝えください。
Q.38LPガスが出ません。どうしたらよいか。
A
外のガスメーターが異常を感知し、遮断している可能性があります。ガスメーターの表示を確認し、連絡いただきます様お願い致します。
Q.39ガスコンロの火がつきません。
A
ガスコンロの火がつかないとき、2つの理由が多いです。
- 電池残量がないもしくはアルカリ電池でない。(図1)
- 五徳がはまっていない。(ガスが出てくるところです)(図2)
図1
図2